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2014年4月25日(最終更新日2014年04月25日):

陸上

上武大1部復帰へ中心戦力。長野県出身の原翔太選手(高遠出)、今村迅人選手(北部出)、内堀直也選手(岩村田出)――5月16日から関東インカレ陸上

埼玉県熊谷市で5月16日開幕の第93回関東学生陸上対校選手権大会・関東インカレに、上武大(関東学連2部)から長野県出身で短距離の原翔太選手(4年・高遠高出)と内堀直也選手(3年・岩村田高出)、走り幅跳びの今村迅人選手(3年・北部高出)が出場する。3選手ともに高校でインターハイ出場経験があり、中心選手として活躍している。原選手は短距離陣のエースでリレーチームをけん引。昨年は200メートル1位、100メートル2位で2部最優秀選手に選ばれた。上武大は駅伝部が6年連続箱根出場、硬式野球部は昨年全日本大学野球選手権で初優勝を果たすなど活躍が目立つ中、短距離と跳躍が加わった陸上では一昨年に1部から陥落する悲哀を味わった。2シーズンぶり1部復帰を目指す今年の関東インカレへの思いはひときわ強い。

 

左から今村、原、内堀の長野県3選手

 

1部復帰へ「上がる実力ある」――小川嘉孝監督

 

上武大のリレーは長野県出身選手が中心となって活躍している。昨年の関東インカレは2走原選手、アンカー今村選手の4×100メートルリレーで40秒73の2部3位。9月の日本インカレも連続出場を続けている。今シーズンは関東インカレ2部優勝、予選敗退が続く日本インカレで決勝進出が目標だ。現在20人を超える短距離陣を擁する。大会1カ月前、4月の3週目に行われた群馬リレーカーニバルでは1走内堀選手、アンカーに原選手が入ったオーダーで昨年のチームベスト、40秒73に迫る40秒93をマークした。

 

長野県選手について「大きな力をもたらしてくれている」と話す小川嘉孝監督は、「出来上がりは良い。1人1人の力がついて、総合力もついた。(関東インカレのオーダーは)今のところはこれで考えている」。内堀選手は「チーム目標が39秒台。選ばれるように頑張りたい」と話す。バトンの受け渡しなど、本番に向けて調整していく。

 

上武大陸上部は今年で創部31年目。約10年前から陸上部と駅伝部に分かれたが、学連では同じ上武大。両者が一致団結して2シーズンぶりの関東1部復帰を目指す。総合で上位2校が1部に昇格する。「1部に上がる実力は今年ある」と小川監督。原選手は「陸上部や駅伝部のみんなが(1部を)考えています。今年は必ず上がりたいです」。陸上部では各選手のタイムが伸び、部内の競争も激しくなるなど良い状態にある。

 

原選手には思うことがある。「(大学に)入ったときから駅伝部がばーっと出て、野球部も日本一になった。そろそろ陸上部も有名になりたいです」。昨年の日本インカレは41秒14で予選敗退。レース中に原選手が左太ももハムストリングを傷めるアクシデントで思うような結果が出せなかった。今年こそ短距離でも大学の名を上げる。より高いレベルでそれを実現したいと考えている。

 

リレー練習の原選手(左)。アンカー起用が濃厚

 

実業団志望。アピールの学生ラストシーズン――原翔太選手(4年)

 

原選手は大学最後の今シーズン、個人では日本選手権(6月・福島)出場を目指している。これまでの自己ベストは100メートルの10秒47で200メートルの20秒86。200メートルは昨年の関東選手権優勝で参加資格を得ているが、100メートルはあとコンマ02秒のA標準突破を狙っていく。資格の期限が5月18日までのため、関東インカレが最後のチャンスになる。

 

昨年は日本インカレで左ハムストリングの肉離れを起こし、長野県のリレーメンバーにも選ばれていた国体は大会直前で辞退した。初めてMRI検査を行い、1カ月間走ることができなかった。「大きなけがが初めてでどうしたらいいか分からなかった。1回走れば左脚だけ張ってしまうとか、バランスが悪かった。(練習の)アップやダウン、基礎から見直してけがをしない体づくりをやってきた」。スターティングブロックの足を普段と逆足にしたり、曲走路をあえて逆走するなど普段とは反対の動きをした。整体師などに筋肉のバランスを見てもらい、足りない筋肉を補うトレーニング法をアドバイスしてもらった。12月、グアムで行われた関東学連選抜強化合宿では「結構な負荷で走れていた」と言い、コーナー走で記録が伸びるなど、曲線の走り方がよりスムーズになった。

 

高遠高では3年のとき個人2種目でインターハイに出場した。そのときの100メートルのベストが10秒63でインターハイ前のランキングでは全国8位だったが、本番は決勝に進めなかった。それでも見る人の目には光るものがあり、小川監督と昨年まで上武大を指導していたロサンゼルス五輪代表の不破弘樹氏に声を掛けてもらった。「大学に入って短距離の専門的な知識をもらえるのは新鮮だった。先輩たちも優しく、知識とか先輩から学ぶことも多かった」。後傾ぎみだった骨盤の位置を前にすることにより、以前に比べて楽に、速く走れるようになった。「(今までとは)真逆になるくらいの姿勢だったり、いろいろなことを学ばせてもらいました」

 

小川監督は原選手がぐっと伸びてきていると感じている。「4年になって自分に対して厳しく、精神的にも大人になった。その分が記録につながっている。関東、日本インカレはもちろん、静岡グランプリ、日本選手権での活躍がこれから楽しみ。ほかからも原翔太は注目の選手として期待されているんじゃないかと思う」。まさに一目置かれる存在だ。

 

大学生活もあと1年。今後の進路についても本格的に考えなければいけない時期にある。「実業団で続けて行きたいです。今年の記録次第ですけれど、やっと戦える状態になったので、トップでも戦えるようになりたい。それで(企業に)呼んでいただければと思っています」。結果を出さなければいけないプレッシャーはあるが大学4年目、アピールの1年になる。

 

幅跳び転向。日本インカレ目指し3年目の選択――今村迅人選手(3年)

 

3年の今村選手は走り幅跳びで挑戦する。北部高時代は100と200メートルで2年連続インターハイに出場し、大学2年間もリレーメンバーとして活躍したが「自分の種目に集中したいということで外してもらった。幅をやったら結構飛んで楽しくなって、関カレのB標準にも届いたので幅で関カレに出ます」。B標準は昨年8月の関東選手権の7m02で突破している。

 

まだ跳躍を始めてから1年も経っていない。高校時代もほとんど経験はなかったため、まずはハードルジャンプやバウンディング、基本的なジャンプ系の練習から取り組んだ。ピットの練習では最後の駆け上がりや空中フォームを意識。チームメートからアドバイスをもらいながら行っている。「今は感覚も分かってきた。だいぶスムーズにできるようになってきた」。しっかりと空中で形をつくり、もう一段階伸ばす練習を集中して行っている。

 

チームメートからアドバイスを受ける今村選手(右)

 

先輩に勝つ、そんな気持ちで上武大に進学した。「ハラショーさん(原翔太選手)がいた影響。高校のときからあの人に勝ちたいと思って、ずっとやってきた」。高校のとき「たまたま1、2回」100メートルで勝ったことはあったが、原選手は一番のライバルだった。大学に入ってからは一緒のリレーメンバーで活躍した。しかし、個人種目では「大学に来てから追いつかなくて…」。原選手の速さは以前よりも凄味を増していた。

 

関東インカレは入賞を目指す。小川監督は「100メートルのスピードがうまく伝われば記録も伸びると思う」。今村選手の目標は7m55。個人種目で日本インカレ出場を狙う。

 

夢をあきらめない。今ここに在ること――内堀直也選手(3年)

 

内堀選手は昨年けがが続いた。4月に腰を傷め、その翌月の関東インカレではアップ中に肉離れ。メンバー変更ができなかったため強行出場した。けがは長引き、本格的にトレーニングできるようになったころにはシーズンが終わりかけていた。「去年は完全回復しなかった。大学4年間の中で1年棒に振ったので、人生損したわけではないですけれど、メンタル的にはダメージを受けました」。初めて味わった長期間の苦痛だった。

 

なぜけがをしてしまうのか、自分でもその理由は分かっていた。「けがをしやすい走り方をしていた。オフシーズン中に研究して、フォーム改善ができた」。ストライドを広くしようとして接地が長く、ハムストリングへの負担が大きい走り方だった。トップ選手の走り方を動画で研究し、骨盤を動かす練習を行った。「(トップ選手は)接地のタイミングが短かった。腰から動かすと、ストライドが稼げる。体に掛かる負担を少なくして、効率良く走れるようにした」。まだ完全にフォームが身についた実感はないが、今シーズンはけがなく順調に来ている。

 

快調にメニューをこなす内堀選手

 

関東インカレの出場権は現在リレーのみ。個人種目はまだ標準を切れていない。100メートルのベストは10秒92でB標準まであと0秒02に迫っている。標準突破を目指し、残り少ない記録会にチャレンジしていく。新たなけがを心配する小川監督の懸念をいかに払拭するかも関東インカレへの課題だ。

 

岩村田高ではリレーでインターハイを2度経験したが、個人でそれはかなわなかった。「高校で結果を残せていなくて、夢をあきらめるのが怖かった。陸上を辞める想像ができなかった」。原選手の高遠高時代の恩師で現在豊科高の三代澤芳男監督の紹介もあり、進学した。「こういう環境にいられることは親に感謝したい。人生に悔いは残したくないし、自分がどこまでできるかラストチャンス。1部昇格の目標があるので、上がってキープできるように全体のレベル底上げをしていきたい」。内堀選手にとって大学生活はあと2年。まずは今シーズン、100メートル10秒6台を目指していく。

 

 

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