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2016年5月24日(最終更新日2016年05月24日):

陸上

小諸、東信地区大会男子総合大台105点の総合力。400メートルハードル中澤晴起選手、800メートル笹沢広夢選手先頭にリレーも北信越目指す――5月27日から、長野県高校総体陸上

平成28年度長野県高校総体陸上は5月27日から松本平広域公園陸上競技場で行われる。小諸は東信大会の学校対抗総合で男子が佐久長聖の136点に次いで105点の大量点を挙げて2位。優勝こそ400メートルハードルの中澤晴起選手(2年)の1種目だけだったが4×100メートル、4×400メートルともリレーは2位。800メートルで笹沢広夢選手(3年)、八種競技で井出直哉選手(1年)がそれぞれ2位、200メートルで清水隆哉選手(2年)を先頭に2、3、4位を占めるなど多数入賞した。中澤選手は昨年秋の県新人戦4位で北信越へ。笹沢選手も800メートルで繰り上げながら北信越進出を果たしている。県突破のならなかった昨年の総体から前進。今大会はもっと先に進む。

 

 

 

400メートルハードル中澤晴起選手(2年)「全国の決勝1回は行ってみたい」

 

練習環境の面で小諸は必ずしも恵まれていない。週末は競技場での練習になるが、平日は学校のグラウンドで行っている。トラックは200メートルで幅があまりない。サッカー部と隣り合わせで練習しているため曲線の半径が小さく、バックストレートが微妙に弧を描いて曲線になっている。部長で4×400メートルリレーの土屋侃汰選手(3年)は「ボク個人、3年間走ってきた環境なので思い入れは深いです。大会とかでこんなきついカーブはないと思うんですけど、1レーンになったときにどう走ったらいいか。このきついカーブを思い浮かべます。遠心力がすごく、カーブのとき外に引っ張られます。2レーンとか(半径の)きついレーンで走るとき他の学校の人はつらいと言うんですけど、この環境で走っていればあまりそう思いません」。砂で足が流れてしまうこともあるが、むしろそれを真っすぐ蹴って足が横ずれを起こさない走りのフォームの改善につなげているという。練習の終わりにトンボを掛け、草取りは1人30本をノルマにするなどしっかりと手入れをしている。

 

土屋部長はマイルの3走で唯一出場を予定している。「準決勝で止まってしまって決勝に行けませんでした」。それが昨年の県新人だった。大会最終種目の男子マイル。フィールド種目もすべて終了し、場内の視線と声援がトラックに集中する。「学校の顔みたいなもの。高校に入ってずっとマイルの決勝を見てきてこの舞台で応援されたいなと思いました」。東信のマイルは2組タイムレースの実施。予選、準決勝と勝ち上がりファイナルに進む県大会は、やはり盛り上がりが違う。東信では3分31秒60かかった。「チーム目標は最後まであきらめないということが一番です。積極的に挑戦者の気持ちで攻めていきたい」(同)。東信ではすべての種目にその気持ちが表れていた。「新人戦のときより1位の佐久長聖さんに近づいて一人一人の頑張りが全体の結果につながった。最後までみんな粘ったと思います」。北信越当確と言える種目は少ないが、土屋部長は「結果はついてくるものがあると思います。一つ一つの大会に集中してそれがインターハイにつながればいいなと思います」と言い、まずは全員が目の前の県の予選ラウンドに集中する。

 

5年目の清水未来監督が率いる。上田高から福島大を経て、社会人のライフメッセージで2シーズン前まで現役で主にハードルを跳んでいた。現在は長野県陸上競技協会強化部のハードル担当コーチ。小諸でもやはりハードルから成果が出ている。中澤晴起選手(2年)は400メートルハードルで県総体は昨年8位。北信越には届かなかったが秋の県新人は4位。その着順で北信越出場権を獲得した。県新人の自己ベスト56秒18を今年はまだ上回っていないが、競り合うライバルが県内にもいて切磋琢磨で頑張っている。「インターハイはもちろん狙っています。今年は結構速い人が多いので(県で)56秒を切るくらいでないと厳しいと思います」。北信越突破となると54秒台はどうしても必要だ。

 

御代田中では110メートルハードルで15秒24の記録がある。全中へあとわずかだった。「高校では正直ハードルをやる気がなくて、初めは三段とか幅をやっていましたが今は400メートルハードルがメーンです。清水先生に出ろと言われていなかったらやっていなかったと思います」。今年はほかに200メートルと400メートル。長い短距離で勝負している。「400メートルハードルで行こうと思ったのは去年の東信総体に出てからです。自分で思ったより行けたのでこれを中心でやろうかなと思いました」。それまで距離の400メートルは全くやっていなかったという。ハードル間は概ね15歩か16歩。中学3年でリードを右、抜きを左で跳ぶ正脚を逆脚に変えた経験があった。「小さいときからハードルをやっていたのであまり片側の脚にこだわっていなかった」という。それが400メートルハードルになっていよいよ生きることになった。後半15歩で跳べなくなってきてギアを落とすときに17歩でなく16歩で跳べる。とくに後半のカーブに入ったときに内側の左脚をリードにして右の抜き脚をぐいと引きつける。内向きの力を得ながらカーブを曲がっていくイメージだ。

 

リレー練習のアンカー中澤選手(左)3走清水隆哉選手からバトン

 

187.7センチの身長に恵まれている。「ハードル間の歩数で他の人より楽に行けるので跳ぶときに速く跳ぶことを意識しなくても跳べる。一定のスピードでずっと行くという感じです」。昨年の東信新人戦で初優勝。県の練習で切磋琢磨している熊谷悟選手(創造学園)は同じ2年生ということもあり、ライバル意識がある。「ずっと2人で去年から『どっちが先に55秒、54秒に入るか』とずっと競ってきました」。北信越出場は新人戦で先に中澤選手が果たしたが、今年の総体は中信の予選で熊谷選手が55秒92をマーク。「55は先に入られちゃったのでちょっと悔しいですね」と言い、ライバル意識にさらに火がついている。地区内で中学時代からのライバルといえば110メートルハードルで全国中学出場の坂根遼汰郎選手(野沢北2年)がいる。中澤選手も県中2位で北信越に出場したが標準記録突破はならず悔しい思いをしていた。「高校生活の中で全国の決勝へ1回は行ってみたいです」。その目標のために今年、来年を費やす。今季一歩遅れをとっている熊谷選手にまずは追いつく。

 

800メートル笹沢広夢選手(3年)昨年北信越新人、びびった転んだ楽しんだ

 

笹沢選手は繰り上げ出場した昨年の北信越新人で納得いくレースができなかったという。レース中に転倒。「間にポケットされて接触してバランスを崩してしまった。起き上がってそのまま走り続けました」。予選の組最下位となってしまったが、それでも2分06秒26でフィニッシュした。スタートでは「周りの人がすごく威圧的に見えて、ちょっとびびりながらのレースだったんですけど、初めての北信越だったので楽しみながらレースができました」。北御牧中ではバスケットボール選手。新人戦は個人種目初の県大会出場で北信越まで上がった。そのとき1分59秒41のベストを出している。「3年生で今年で終わり。目指すのは北信越なので悔いが残らないように全力でレースに挑んでいきたいです」。今季はまだ昨年秋ほどの記録は出ていないが、「また1分台を出せるという手応えはあります」。東信では短距離に強い花里翼選手(佐久長聖3年)にラスト200メートルからの勝負で離されたという。「翼くんは短距離の選手なので、自分はもっと体力をつけて最初から離していかないといけないと思いました」。2周目が混戦になると苦しくなる。県大会ではさらに積極的なレース展開を目指す。

 

やり投げ新田美月選手(2年)昨年立ち投げでも30m89。助走入れてスピードアップ

 

5月上旬の佐久春季記録会で新田選手は34m16の自己ベストをマークした。昨年の記録30m89から一歩抜け出た。「冬の練習でいろいろ筋肉をつけて、周りの選手のフォームを見て学んでいます」。東信総体はその直前に腰を痛めて思い切り投げられなかったが、それでも32m77まで飛んで2位。「やりって腰にぐっと力を入れて投げるんですけど(腰痛で)ストッパーがかからない状態でした。県大会はたぶん万全で行けると思います」。昨年新人戦で初めてやり投げに出場した。そのころは20m前半くらいの記録だったという。「助走をつけないで立ち投げって感じでやっていました。新人戦前に助走練習はしたんですけど、やっぱりリズム感がないので本番は3歩で投げ、県大会のあとに助走を入れました。助走のスピードでやりも飛んで行ってくれるので、その分高さが出て風に乗ります」。助走があることで今季の投げは別次元といえる。4×100mリレーの3走で短距離の走力もある。スピードをどこまで助走に反映できるか。「一応県ランキング6位なので37、38mぐらい飛ばして北信越に行きたいです」と話している。

 

八種競技、井出直哉選手(1年)はなから全開モチベーション。東信4059点

 

小諸は昨年四種競技で県中学通信優勝の井出直哉選手が加入し、八種競技でさっそく活躍している。4地区大会の記録では1年生で唯一4000点の大台に乗せ、4059点で東信2位。「初めてやって様子を見た感じがありましたけど、思った以上に点数が伸びてびっくりしました。自分の中ですごく大きい。県大会へ自信になりました。この得点をさらに伸ばしたいと新たな気持ちになりました」と話す。今回の総体は単種目に出ず八種競技一本でやらせてもらっている。

 

中学四種のベストは2373点。全中標準記録には少し隔たりがあった。「混成で全中に行けなかったので高校でも続けたい気持ちがありました。八種競技で目指したい気持ちでした」と言い、最初から八種競技一本でやる気でいた。「4種目増えたことによって自分の競技性が広がって陸上がすごく楽しめています」。目下苦手はやり投げだ。伸びしろの期待できる苦手種目があるということは、始めたばかりのこの時期は歓迎すべきこと。「投てき系が苦手なのでそれを克服したいです。県は42~43mを目指していきたい」。総体で北信越進出(4位以内)となるとさすがにまだ厳しいが、「入賞を目指し、北信越は新人戦で目指したいと思います」と言い、今望める最高の成績を狙っていく。

 

ポテンシャルまだまだ

 

個人種目に加え、今年の小諸はリレーがある。特に男子4×100mリレーが有望だ。「東信でチームベストが出たのでこのままの調子で県大会へ行ければと思います」と中田凌平主将(3年)。マイルも東信は本調子ではなかったという。県ではベストを狙っていく。個人の砲丸投げは8m台の記録だったが県では9m以上を狙う。「東信は得点のことは考えてなかったんですけど総合で100点行った。県はとりあえずみんな自己ベストで良い順位が出せればと思います」。土屋部長は「東信のときと変わらず一つ一つ目前のレースに集中して頑張っていきたいです。最後まであきらめなければどんなことが起こるかわからない。最後の1メートル、1センチまで大事にしていきたいです」と、なおチームを引き締めていく。

 

小諸は大会1週間前にもバトン練習。1走中田選手(右)から伊藤司能選手へ

 

清水監督は「高校生の3年間は貴重なので陸上を選んだ以上結果も求めていますが、お互い切磋琢磨したり励まし合ったり、けんかをして仲直りしたり。そういう関係をずっとつなげていってほしい。どんな競技でもそうだと思いますが、陸上を選んだからには陸上でしか得られないものがあると思います。やり切ることを陸上を通して学んでいけたら社会に行って役立つかなと思います」。東信はけがが治らないまま臨んだ選手もいたという。「とにかく県大会につなげるという形で進んで来られました。1年生がすごく頑張って得点を取ってくれてよかったです」(同)。1人3種目の上限で臨み、得点のために頑張った。下位入賞まで点を拾って積み上げた結果が東信100点の大台となった。

 

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