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2017年6月3日(最終更新日2017年06月03日):

バスケットボール
高校・高専

#16山崎碧人選手4Q残り2分出場炎の3点弾。松本美須々ヶ丘63-89須坂東に善戦。野沢南4Q残り1分10秒、新津恭平選手とどめスリーポイント。追い上げ断ち切り55-42勝利――長野県高校総体バスケットボール6月2日1回戦

平成29年度長野県高校総体バスケットボールは6月2日、東信4会場で1回戦が行われた。男子は中信6位の松本美須々ヶ丘が北信3位の須坂東に1Qを1ゴールリードの善戦。地力の差が出て2Qに大きく離されるが、後半8点差に追い上げる場面もつくった。4Q、挽回不可能な残り時間となってラスト2分にベンチのメンバーを全員投入。文化祭の双蝶祭企画実行委員長の仕事で練習にあまり参加できなかった16番のフォワード山崎碧人選手(3年)が残り40秒にスリーポイントシュートを決め、あとはスコアが動かずタイムアップ。63-89で敗れたが意地を見せた。東信4位の野沢南は北信5位の長野に優位に進めたが4Qに猛反撃に遭った。7点差に詰められた残り1分10秒、フォワード新津恭平選手(3年)のスリーポイントで突き放し、55-42で決着した。 (リザルト)

 

双蝶祭企画実行委員長山崎碧人選手(3年)出番2分間に懸けたスリー一発――松本美須々ヶ丘

 

 

3年生主体のチームで、できる限りのことをやってきた。松本美須々ヶ丘は中信総体で振るわず6位。準々決勝で松本深志に逆転で敗れ、順位決定戦で1勝したが、その上の5位決定戦で松本工に敗れた。昨年の新人戦は準々決勝で松本工に1点差で勝利して4位となり、県大会も初戦勝利を果たしていた。中信の成績のわずかの差で今回の県は北信の実力校・須坂東と初戦の厳しい組み合わせ。新人戦と大きな違いになっていた。

 

上條文子監督は「優しい子たちで県大会のムードに飲まれていたと思うんですけど、最後まで頑張ってやろうということは、すごくやっていたと思います」。1Qは16-14で1ゴールリードしたが、2Qに一気に突き放されて前半は24-42の18点差とされた。3Q、相手攻撃をブレークして速攻を出し、ゆっくり攻めてはガード三沢聡選手(3年)がミドルを決め、相手スローインを奪って出した速攻をセンター古川泰自選手(3年)が決めるなど、残り4分ごろには45-53で8点差に詰めていた。しかしタイムアウトを境に流れが途切れ、フリースローを2本決められ、カットインを防げずとられたバスケットカウントで1本入れられるなど、残り3分で13点差に開いた。フォワード武藤黎史郎主将(3年)が4個目のファウルをとられて勢いが削がれた。古川選手がインサイドで1本返したが、これ以上の反撃は出ず3Qを終えて47-70。20点以上の差となってしまった。

 

3Q残り3分40秒、松本美須々ヶ丘は古川選手が速攻を決める

 

4Qは立ち上がりから果敢に攻めたが、全体としては攻撃のつぶし合いの中ミドルシュートが決まる須坂東に対して、松本美須々ヶ丘は近いシュートを落とす場面が目立った。ドライブも少々強引になり、シュートが自分の体勢になりきれていない。60-89で残り2分、松本美須々ヶ丘の水色のユニホームがオフィシャル席の前に5人並んだ。2年生中心の大きな番号の選手たち。この中に3年生で16番の山崎選手がいた。左側のフォワードで入った。上條監督に「最後出るぞ」と呼ばれていたという。

 

5人はよくディフェンスして須坂東のスコアが動かなくなった。残り40秒、左45度で山崎選手がフリーになった。「みんなが1対1で攻めている中でディフェンスがそっちに寄って、トップからボールが来ました」。ガード杵淵春陽選手(2年)からのパスだった。「出たらシュートを決めたいと思っていました。出る時間は短かったけれど、その1本は絶対大切にしたいなと思いました」。スリーポイントラインの外側だったが自分の得意な位置。シュート以外の選択肢はなかった。少し力んで入らないかと思った。リバウンドを中の2年生に任せてディフェンスに戻りシュートの行方はあまり見ていなかったが、これが決まった。

 

4Q残り40秒、松本美須々ヶ丘は山崎選手(右)がスリーポイント

 

山崎選手はベンチにいる間、「自分が出られなくても応援でみんなの気持ちを底上げしようと思ってやりました」と、試合時間の大半、大声を出していた。「集中」「落ち着いていこう」と声を掛け続け、試合後に話す声は少ししわがれていた。「北信3位のチームでけっこう難しい相手だったと思うんですけど、前半1、2ピリはびびって気持ちが弱くなっている部分があったけど3、4ピリはみんなの声掛けとか気持ちの持って行き方もあって力強くやっていたと思います」とベンチから感じたコートの雰囲気だ。自身はBチームのメンバーで、文化祭の双蝶祭企画実行委員長の大役を引き受けていて、これが7月7日に迫っている。「双蝶祭の準備とか仕事があって、周りのみんなより練習ができていなかったけれど、その中で自分のやれることを見つけていました。出番は前よりはだいぶ少なくなってしまいましたが、Bという形で練習試合などに出してもらって、その中でも自分のできることを精一杯やろうという気持ちで取り組んでいました」と、文化祭とバスケの両方に自分の持てる力を注いでいた。

 

双蝶祭は今年70回。山崎選手は「節目の年でもあるのでみんなの記憶に残せるような催しにしたいなと思います。『今までの美須々を振り返る』をもとに、美須々の歴史で一般公開をします。クラス発表に力を入れてきた学校なので、原点に戻ってクラス発表を充実させていきたいと思います」と話し、残り1カ月の準備期間に全力を挙げる。その前の最後の公式戦。「自分もその1本に懸けて大切にしようと思っていたので、最後の試合で結果を残せたと自分の中でも思います。(地区)新人戦のときよりも順位を2つ下げてしまって、それでも県で1個勝ちたいというみんなの思いがありました」。残り2分の出場時間、たった1回のシュートチャンスでスリーを決めた感触は、3年生のこのあとの学校生活を頑張る気持ちを支えるものとして、しばらく記憶に残るはずだ。

 

新津恭平選手(3年)「みんなの力のスリー」必死オフェンスリバウンド篠原陸空選手(2年)確保――野沢南

 

 

47-29から始まった4Qで野沢南は長野の猛烈な反撃に遭った。スリーポイントを含む3連続ゴールとフリースロー、さらに1本決められてタイムアウト。これでも止まらずまた1本決められて残り2分10秒の時点で47-40に迫られていた。8分間ノーゴールの深刻な事態に陥っていたが、残り1分10秒、左45度のシューター新津選手にボールが渡り、思い切って打ったスリーポイントがリングを捉えた。土壇場で10点差とする一発。このあとタイムアウトから長野が攻勢を強めたがすでにファウルがかさんでおり、野沢南がガード畑快主将(3年)、フォワード片井宏務選手(3年)、そしてまた畑主将の3回のフリースローで計5本を決め55-42で逃げ切った。

 

新津選手は「相手も当たってきていて7点差にされて、スリーが1本ほしいなと思いました。24秒の残りが少なかったんですけど自分が練習してきた成果が出ました」と話した。残り1分10秒、とどめを刺したスリーポイントはオフェンスリバウンドを必死で頑張ったところから生まれた。2次3次のシュートが外れ、それでも長身センター篠原選手がボールをとった。これがアウトサイドの新津選手に出てフリーになった。「ディフェンスが来ていたんですけどここで決めるしかないと思ってシュートを打ちました」。スリーポイントラインの外で24秒の残り時間も少なくはなかった。ドライブで攻めるか組み立て直すか、他にも選択肢はあった。「打っていいかどうか迷ったんですけど、ここでスリーを決められればチームの勝ちにもつながってくると思った」と言い、迷いを打ち消してロングシュートを打っていった。

 

4Q残り1分10秒、野沢南は新津選手(右)がスリーポイント成功

 

新津選手は「相手がジャンプしていたのでブロックされるかと思ったけれど、まだゴールが見えていたのでいつもよりループを高くして打ちました」。打った際は入るか入らないか五分五分に思えた。「でもリバウンドが下にしっかりいたので自信を持って打つことができました。みんなの力のスリーです」。そのくらいに大きな一発だった。野沢南の現チームは新人戦と総体で連続東信4位。秋の県は初戦で敗れた。今回は男子の出場校で最少の11人。1年生は入部したが登録しておらず、3年生と2年生で総体を戦っている。新津選手は「後半で走り勝つというプランでやっていたんですけど、強いチームは層が厚くて交代で何回も何回もやられてきました。(各地区の)ベスト8の中で一番人数が小さいチームでやってきましたが、少なくても勝てるということをきょう証明しました」と語った。

 

野沢南を率いる井野山修平監督は水泳の出身で石川・星稜高時代は北信越で決勝に進出したという。任用初年度の昨年は野球の指導をしていたが、「今年2年目、希望していたバスケに携われてよかったかな、と思います」。バスケの指導者としてやっと2カ月がたったところ。「タイムアウトの練習をしてきました」と話す。4Q、相手の2ゴール目がスリーで決まったところをタイムアウトで止められたのが良かったという。これだけで反撃は止めきれなかったが、タイムアウトは残り7分57秒。7点差にされるまでにはまだまだ時間がかかり、相手反撃をスローダウンさせる役に立った。「県ベスト16を目標にしていたので達成です」。プログラムのチーム広告には「RUN FOR WIN!」を掲げた。走り勝ち、スタミナで勝負する野沢南のバスケがここで表現できた。

 

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