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2017年6月6日(最終更新日2017年06月06日):

テニス

女子3位決定戦薄暮の死闘。北信3位中野西北信越ラスト1枠つかみとる。ダブルス勝負7-5、北信1位屋代に2-1勝利――長野県高校総体テニス6月2日団体戦

平成29年度長野県高校総体テニスは6月2日、南長野運動公園テニスコートで学校対抗の団体戦が行われた。インターハイ県代表の1枠は男女ともに松商学園がとった。男子が連覇を21に伸ばし、女子は2連覇。北信越への県代表の3枠をめぐっては、女子は夜の8時に及ぶ激戦となった。中野西はメインドロー2回戦で松商学園に敗れ、3位決定トーナメントに臨んだ。その1回戦は伊那弥生ヶ丘に2-0で勝利し、3位決定戦で最後の1枠を屋代と争った。3コート同時に進行した試合は最初にシングルス2の元田彩葉選手(2年)が6-0でゲームを終えた。シングルス1の中村結選手(2年)は2-6で落とし、勝負は山田瑞起主将と田中月菜選手の3年生ダブルスに懸かった。逆転また逆転の息詰まる攻防はゲームカウント5-5から中野西が連取。7-5でダブルスをとり2-1で劇的勝利の瞬間、両選手は喜びと緊張からの脱力でコートに膝をついて涙を流した。 (リザルト)

 

ダブルス山田瑞起主将(3年)第9ゲーム連続サービスエース追いつく。前衛・田中月菜選手(3年)「自分に圧かけて」ネットへ――女子・中野西

 

 

中野西がシングルス1を落として1-1のイーブンとなった。薄暮の中、全コートで山田瑞起主将と田中月菜選手のダブルスだけが残った。「強気で1本ばんかーい!」屋代と中野西、日が落ちて1ゲーム進むごとに暗さを増すコートで両校の声援が交互に響いた。前半に一度ブレークした屋代が先行して中盤を迎えたが、中野西は4-3へ逆転。それもつかの間、4-4に追いつかれた。迎えた第9ゲーム、サービスゲームで0-30と先行されて苦しくなったが、そこから山田主将がサービスエースを2本決めて追いつくと前衛の田中選手が2本連続でスマッシュを成功し、このゲームをものにした。第10ゲームは相手サービスにリターンがうまく返らず落としたが、中野西は流れを失わない。

 

シングルス1の中村選手

 

5-5となって第11ゲームはダブルフォルトもあって相手に先行された。サイドライン際のボールに飛びついて相手コートに返した山田主将は脚がつってコートに倒れ込んだ。しかし捨て身の球がポイントになった。そして立ち上がると30-30からサービスエースを決めた。苦しみながらこのゲームをキープ。第12ゲームは山田主将がパッシングで返し、甘く返ってきた球を田中選手がたたき込んで1本先取した。攻勢の相手に対して山田主将がロブを上げたがこれはラインオーバー。次の1本は相手にミスが出てスマッシュが外れた。15-30からのラリーの攻防は相手ショットが外れて15-40。中野西がついにマッチポイントを握った。相手サービスから深いラリーの応酬になったが最後は田中選手がネットに出て決めた。戦いの長い緊張に耐えた両選手はコートに膝をついて涙を流した。次いで仲間が駆け寄って喜びの輪となった。

 

激闘を制し山田選手(左)と田中選手は涙

 

北信大会の中野西は準決勝で須坂に敗れて3位。優勝は屋代だった。今大会、須坂はメインドローを順調に決勝まで上がり、準優勝で先に北信越を決めていた。北信で当たらなかった屋代と北信越への最後の1枠を争うことになった。中村弘子監督は「北信大会で1、2、3位は僅差だったのでチャンスはあると思いました。1位の屋代さんを破ることができて、本当にうれしく思っています」と話した。昨年も北信越に出場しているが、長野県開催で枠が6校に拡大してそのうちの5位。久しく遠ざかっていた県3位の座の重さをかみしめていた。

 

第9ゲームで2本落として0-30からサービスエースを続けて決めた山田主将は序盤、ファーストサーブが入らなかったという。「いつも入っているサーブだから入らないわけがないと、ボールを10回ぐらい(地面に)ついて集中高めて『入れ』と」。気持ちを入れて打った連続サービスエースがやはり大きかった。このサービスゲームを失うようだと挽回はかなり難しくなったはずだった。「後半の方は大事なところで普通どおりのサーブが何とか入ってきました」。さめやらぬ興奮からか、いくぶん早口に語った。田中選手はスマッシュの成功率がいまひとつだったが、めげずにネットに出て行った。「相手にプレッシャーを掛けるために打っていかないと。(弱気の)気持ちが出てとられてしまうので、とりあえず強気で打ちました。ちゃんと私が決めないと点にならないので自分に圧を掛けました。とにかくプレーより気持ちです」。試合を振り返る言葉にまで気合がこもっていた。

 

山田選手はベースライン付近でストローク

 

強気で前向きな言葉の一方、試合の中では気持ちの揺れもあった。3位決定戦の出だしはサービスゲームをとってリターンゲームでとり返されを繰り返したあと、ブレークされて2-3になった。「一回2-3になってから焦りました。たぶん私が焦りとプレッシャーで自信が持てなかったときがミスにつながったと思います。後半になるにつれて自信を持てるようになりました」と山田主将。「きょうは(他校が)熱戦続きで、ああいう試合を見続けたから自分たちも簡単には終われない」と中村監督。この言葉を引き取って、「ベンチとか保護者とか、今まで支えてくれた人たちの中で期待に応えたい気持ちが強くて、みんながいなかったらこの結果は出なかったと思います」と田中選手。山田主将は「みんなで勝ち取った北信越です」と強調した。

 

中野西メンバーは輪になって笑顔

 

シングルスの元田選手と中村選手はジュニアの経験があったが、山田・田中組は「ちょっとかじっていたぐらい」のテニス歴で中野西に入ってきた。昨年の北信越は高岡(富山)との初戦を突破して2回戦で北陸学院(石川)に敗れたが、いずれも2-1だった。「1人は一個上の先輩でしたが、(昨年の)5人中4人が今年のメンバーです」と山田主将。「北信越はどんな相手でも強気で向かって行って、一個一個集中して、一球入魂で上の方へ上がって行きたいですね」(同)。昨秋の県新人戦は第2代表決定戦で屋代に敗れて北信越への道を断たれていた。3位にとどまった北信のポジションも新人戦のことも、この一日でまとめて借りを返せた思いがある。

 

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