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2017年2月24日(最終更新日2017年02月24日):

スピードスケート

両角有乃選手(茅野北部)女子1000メートル無心と気力で勝利。昨年覇者・宮川鈴佳選手(長野北部)2位。林伊吹選手(南牧)男子3000メートル積極ラップで勝利固める――全国中学スピードスケート2月7日

37回全国中学校スケート大会は2月7日、長野市のエムウェーブでスピードスケート最終日の決勝4種目が行われた。女子1000メートルは両角有乃選手(茅野北部3年)が1分23秒40で初優勝を果たした。昨年2位の宮川鈴佳選手(長野北部2年)は2位。宮澤里緒選手(大町第一3年)が4位に食い込んだ。男子3000メートルは林伊吹選手(南牧3年)が4分02秒87で2位に0.52秒差で勝利した。女子3000メートルは篠原理沙選手(小海3年)が4分26秒62で自己最高の2位。百瀬愛美選手(塩尻3年)が0.01秒差で3位となった。男子1000メートルは倉坪克拓選手(岡谷西部3年)が1分15秒84で2位だった。 (リザルト)

 

両角有乃選手(茅野北部3年)自分を信じて吹っ切る。滑り「100点超えられる」――女子1000メートル

 

最終組でフィニッシュした両角選手は半周して、バックストレートで待ち構える父でコーチの実晃さんと笑顔満面のハイタッチを交わした。そして観客席側から実晃さんに手渡された旗のようなものを両角選手が受け取って広げた。応援の寄せ書きを肩に羽織るようにしてリンクを一周した。

 

前日の500メートルは3位にとどまった。「少し気持ちが落ち込んでいたんですけど、そんなんじゃいけないと滑りを大きくしました。最後のコーナーは足がふらふらで危なくて、残り50メートルはすごくきつかったんですけど」と終盤を振り返る。「監督、お父さんも『最初から行って最後は根性』。それだけを意識して行きました」と言い、最後は気力で勝利をつかみとった。スタート前にもう一つ。「きょうは何も考えなくていいから、ドンと鳴ったら有乃のように行け」と言われていたという。アドバイスは、自分の滑りをして来いということに尽きた。

 

両角選手(右)はコーチで父・実晃さんとハイタッチ

 

インからのスタートダッシュで最初の半周は自己最速の19秒41をたたき出した。さらに半周して次のバックストレートは同走の宮前友美選手(北海道・池田3年)に大きくリードしてアウト側へクロス。600メートルへの1周は31秒ジャストでここも全選手中の最速で回った。きつくなった最後の1周も大きく落ち込むことなく最速32秒99。フィニッシュの1分23秒40は2位に1秒52の大きなタイム差となった。

 

1月の県総体の1000メートルは再レースの不運はあったが2位にとどまった。「今年は伸び悩んでいたんですけど、監督、コーチが一緒に考えてくれて支えてもらい、ここまで来れられて恩返しができたかな、と思います。タイムを見て、やり切ったなという思いがしました。500は考え過ぎで、良い結果が出ていなかんたんですけど、3年間のまとめとしてやろうと思いました」という全中最後の1000メートル。「変なことを考えず自分を信じて滑ろうと思いました」と透明な気持ちになってスタートラインに立つことができた。

 

両角選手最初のバックストレート

 

気力は自分だけのものではなかった。「お父さん、お母さんが支えてくれて、おじいちゃん、おばあちゃんが応援に来てくれて最高のパフォーマンスができました」。両角選手とリンクを一周した寄せ書きは「クラスの友達が書いてくれた宝物。すごく応援してくれて、(シーズン中など)学校にいないこともあったんですけど『行っていいよ』と快く言ってくれました。こうやって優勝できたのも仲間がいて、アドバイスして支えてくれました」。600メートルへの1周は「何が何でも行ってやる、と、心の中で思いながら」。それだけの気力の源泉となった。今季これまでは自己ベストが出ていなかった。昨シーズンのベスト1分24秒91をようやく上回り、「タイムも良かったし、いつも練習でできていない部分もできたかなと思います。100点を超えられます」と最高の得点をつけた。

 

この勝利から心に刻む。「(来シーズンは)もっと気持ちを強く持って取り組んでいきたいと思います。きょう新たな目標ができました。これが最後じゃないってことを胸に、来年からももっともっと上を目指していきたい」と、高校最初のシーズンへの気持ちを高めている。

 

女子1000メートル表彰式。左から6位・大川夏美選手(群馬・東吾妻)、5位・斉藤瑠奈選手(北海道・帯広西陵)、4位・宮澤里緒選手(大町第一)、2位・宮川鈴佳選手(長野北部)、優勝・両角選手、3位・古川幸希選手(北海道・新得)、7位・宮前友美選手(北海道・池田)、8位・佐々木成果選手(北海道・下音更)

 

宮川鈴佳選手(長野北部2年)苦しみのシーズンベスト。来季見据えて――女子1000メートル

 

最終組の1組前でインからスタートした宮川選手は斉藤瑠奈選手(北海道・帯広西陵3年)との接戦になった。最初の200メートルで0.5秒差の出遅れ。次の1周で0.4秒ばん回し、この間のバックストレートはやや前でクロスした。ラスト1周、最初のカーブで先に出られ、追いかける形でクロス。最後のカーブで抜き返し、ここまででトップの1分24秒92でフィニッシュした。上がりの1周は0.28秒上回ってきた。

 

宮川選手最初のバックストレート

 

同じエムウェーブで全中チャンピオンとなった昨年のタイムの1分23秒58に届いていない。しかし最終組を残して表彰台を確定させた。「応援ありがとう、という気持ちで手を振りました」と話し、ガッツポーズも出せた。夏場の故障で走り込みが不足した状態で迎えた苦しいシーズンを振り返った。「去年の自分の成績が大き過ぎて、比べるとダメだなというのはあります」。前日の1500メートルは7位にとどまった。「1500は苦しかったんですけど、きょうはしっかりしたタイムが出せて、シーズンのベストも出せて良かったかなと思います。一番は体力がないので、基礎をつくり直して土台を大きくしてたくさんの技術を積み上げたい。けがをしないようにしっかりケアして、お父さんにもしっかりケアのしかたを聞いていきたい」と言い、スケートのことはコーチ陣を信頼して任せている高校女子ソフトボール指導者の父・敏晃さんにも日常からの教えを求めていく考えだ。

 

宮川選手は小学生から長野県の学年記録を年ごとに出してきた。その背中を追う妹の笑佳選手(徳間小5年)が現在は自分の学年記録や大会記録を塗り替えていく状況だ。今年も全中優勝の期待が当然のようにあり、「妹の成績が結構あったので、妹の友達にも『えみちゃんに負けないように』と言われたりもしました」。期待はありがたく、妹の活躍はもちろんうれしいことだが、姉の立場としてはなかなかきついところもあった。「今の自分の実力はこうなんだ、とちゃんと受け止めてつらい練習を乗り越えたい。この大会ですごく悔しかったので、気持ちを切り替えて今から来シーズンを見据えて鍛え直したい」。時おり見せる笑顔に前向きさが表れていた。

 

林伊吹選手(南牧3年)一晩でイメージ修正。乗って滑らせ0.52秒差勝利――男子3000メートル

 

最終カルテットに上位3人が集中した。この中で林選手は積極的に自分のペースを組み立てた。700メートルと1100メートルのラップを30秒台、次の2周を31秒台に抑え、トップを固めた。32秒台後半から33秒台に落とした最後の2周のラップには不満が残るがフィニッシュは4分02秒87で2位に0.52秒差で勝利した。

 

前日の1500メートルは1000メートルと2冠の野々村太陽選手(北海道・上春別3年)に3秒以上の大差をつけられた。昨年の優勝タイムを上回る記録を出していたが、それでも歯が立たなかった。「きのうは焦り過ぎていて、その反省を生かして乗っていくことができて、コーナーもテンポを上げていくことができて良かったです」。林選手が「走る」と例えることがある悪い滑りを脱し、「乗る」という、滑らせることを意識した滑りにイメージを切り替えていった。

 

序盤、林選手は積極的なラップで回る

 

「周りの選手も(4分)5秒台で来ているので、最初から速いラップで刻んでいくことが重要だった。きのう2位で悔しかったので1位をとれてうれしかったです。うれしかったんですけど疲れ過ぎて実感がわかない感じでした」と全力を出し尽くしたレースを振り返った。落ち着いていく気持ちと攻める気持ちがうまく調和して県大会の4分05秒43をしっかり縮めてきた。昨シーズンはショートトラックに専念し、2年ぶりとなった最後の全中を優勝で締めくくることができた。

 

入賞選手の声

 

篠原理沙選手(小海3年)女子3000メートル2位

3000は得意種目で1位をとりたかったんですけど、それでも(昨年より)順位が上がったのはうれしいです。入りから速く滑ってキープでした。最初2.(1周32秒台)で入ったので大丈夫かな、というのはありました。テンポを速くというところができて、ラップのキープもできたので結果が良かったかなと思います

 

篠原選手の序盤

 

女子3000メートル表彰式。左から6位・若原楽選手(北海道・士幌町中央)、5位・高橋侑花選手(中込)、4位・福岡歩里選手(茅野北部)、篠原選手、優勝・小坂凛選手(北海道・小清水)、3位・百瀬愛美選手、7位・堀川桃香選手(北海道・大樹)、8位・近藤杏菜選手(諏訪南)

 

百瀬愛美選手(塩尻3年)女子3000メートル3位

3位はうれしいんですけど2位に0.1秒の差で負けてしまって悔しいです。最後、もう少し足を前に出せば…。もうちょっとだったと思いますが、力は出し切れました。高校はインターハイに出て入賞を目指したいです

 

百瀬選手の序盤

 

倉坪克拓選手(岡谷西部3年)男子1000メートル2位

やはり優勝して2冠を狙っていたので2位は悔しいです。勝つことの難しさを改めて感じました。600までは設定ラップ通りだったんですけど、いつも通りに足が止まってしまい(ラストが)ダメでした。600までは(1分)14秒台が狙えるラップだったので、上がりがこれからの課題です

 

倉坪選手の最初のバックストレート

 

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